こんにちは!アントロワ代表の平川です。
現在、アントロワでは USED IN JAPAN 古着を世界展開すべく、某台湾企業との業務提携に向けて進行中です。いわゆる台湾の物流転送サービス、兼 海外通販代理購買サービスを運営する企業と提携し、海外から弊社ヤフオクストアへの購買を促します。
これを聞くとどうして台湾の会社なの?市場規模の大きな中国・韓国の方が良いのでは?という声をいただくことがあります。どうして台湾なのか?そこには私の経験から見出した海外展開における展望と、台湾に対する思いが込められています。
個人的な台湾という国に対する貢献の思い
私はこれまで25ヶ国程度を旅した経験があります。その目的は日本未入荷のブランドを発掘することや、各国のファッション文化をチェックすることです。と格好を付けることなかれ、あくまで趣味である旅行の範囲となります。ですが、海外のファッション事情は日本とは明らかに異なり、刺激的でもあり、リサーチし甲斐があるのです。
台湾へは5回程訪れました。台北、台北近郊はもちろん、高雄、台南、旗山、美濃といった土地にも足を運びました。一人で2週間程度、台湾新幹線を利用して西側の各地を巡ったこともあります。もちろん、全ての土地でファッションビルからABCマートのスニーカーの品揃え、新進の台湾デザイナーズブランド、台湾の伝統工芸ブランドまでチェックします。
本当に台湾の人達は親切です、これまで私が訪れた国では断トツで親日なのです。日本のことが大好き、日本のトレンドにも敏感です。ショップの店員は精一杯の日本語で観光指南をしてくれることも少なくありません。
しかしながら、台湾には日本のアパレルメーカーの多くは進出していません。もちろん、日本の大手アパレルメーカーは進出しているのですが、夜市文化があることにも分かるように、安い洋服が流通しているため、高額な日本ブランドへの需要はあまりないように感じてしまいます。
しかし相反して、日本製や日本文化を世界で最も愛してくれる台湾、台湾のコンビニエンスストアには日本のファッション誌が並び、日本文化へのリスペクトを感じます。
私は台湾の皆様に日本製の日本ブランドを安く提供したい、と思うようになりました。台湾にいながら日本製の日本ブランドを安く購入できる、という環境を作りたいと考えたのです。
某海外通販代理購買サービスとの出会い
そこで私は台湾の友人に「台湾でUSED IN JAPAN 古着を販売するにはどうすれば良いか?」と質問しました。すると、とある海外通販代理購買サービスを運営する企業を教えてもらいました。
私はこの会社のサービス内容に共感し、早速弊社のブログで紹介させていただくことになりました。すると、なんと台湾から弊社へコンタクトが・・・。そして驚くことに東京都足立区千住の弊社まで台湾から挨拶に来ていただいたのです。
そこから弊社と某台湾企業との業務提携に向けた関係が始まりました。
そこには台湾の友人との出会いが始まりです。私が一人で台北を旅行中に道に迷い、故宮博物院のバス停で道案内をしていただいた女性です。
偶然と偶然が重なり、運命のように 弊社の海外販売が実現しようとしているのです。
なぜアパレル製品の海外展開は台湾がベストなのか?
台湾への貢献の思いだけで突き進んでいるのではありません。私は弊社を立ち上げる際に決めたことがあります。それは洋服の販売先は世界であること。
日本の中小企業の多くは海外販売に対して漠然とした不安感を抱えているようです。言葉や文化の違いなど、確かに問題は散在しています。しかし、販売先を国内に限定しては、世界に販売できるはずがありません。
私は「今は国内で販売しているが、いずれ世界中が販売先になる時がやってくる」と漠然と信じていました。その為、今回の出来事に対して驚くようなことは一切ありませんでした。
そして、海外での販売先に台湾を選ぶことはベストという認識に至っています。その理由は下記です。
- 古着文化がない台湾・中国圏にこそ「USED IN JAPAN 古着」を広める先駆者となるチャンス
- 夜市文化からネット通販・ファストファッション・アウトレットと変化する時期
- 世界一の親日国、日本製品に対する信頼と愛情は世界で一番
- 台湾は気候が日本と似ている為、アパレル製品は日本と同様のアイテム構成で展開できる
- 台湾人は日本人と体形が似ている為、日本人向けアパレル製品は受け入れ易い
「USED IN JAPAN 古着」を海外展開するのに、これ以上適した国はありません。韓国・中国は台湾よりも市場が大きいものの、それぞれが各国のアパレル製品で隆盛しているのに対して、台湾は日系百貨店が多くあり、日本ブランドにも明るいです。
そして格安商品は夜市で購入する文化が根付いているものの、韓国の格安商品が韓国よりも高値で販売されているようです。実際は品質の良い品を安く買えているという状況ではありません。
台湾に「USED IN JAPAN 古着」文化を根付かせる
ファッション感度の高い台湾人は、日本のファッションブランドを好んで着ており、日本への旅行時は必ず日本製のアパレル製品を購入されます。その理由は日本ブランドを好んでいることはもちろん、台湾国内よりも安く購入できるからです。
しかしながら、台湾には古着文化というものがありません。弊社では今後の挑戦として難しいことは承知していながらも、台湾に古着文化を根付かせることを目標としています。
- 日本製の日本ブランドが格安で購入できる、ヤフオクなら定価の90~95%OFF
- 日本製品は古着ながらも上質な作りの為、永く愛用できる
- 古着のリサイクルは地球環境に優しいエコ活動、欧米・日本ではクールと認識されている
- 日本のファッション好きな人達は服を安く購入し、ファッションコーディネートを楽しむ
これらをキーワードに台湾人のお客様に向けて、日本の弊社が訴求することに活路を見いだせるのではと考えています。もちろん、非常に難しい挑戦であることは確かです。しかしながら、今回の業務提携をきっかけに日本の「USED IN JAPAN 古着」を普及することは弊社の使命であると、心して取り組んで参りたいと考えています。
台湾で浸透している日本ブランドとは
私も台湾に住んでいる身ではないので、台湾国民にどのくらい浸透しているのか定かではありません。ですが、台湾には日系百貨店が多く進出しており、台湾全土で展開する新光三越では以下の日本ブランドが確認できました。
レディースブランドでは、NATURAL BEAUTY BASIC、VICKY、INED、ANYSIS、31 SONS DE MODE、MK、YECCA VECCA、GRACE CONTINENTAL、PLEATS PLEASE ISSEY MIYAKE、22 OCTOBRE、MICHEL KLEIN、UNTITLED、ICB、メンズブランドではTAKEO KIKUCHI、COMME CA DU MODE、PPFM HOMME・・・。
大雑把に確認した限りの為、一部中国に別会社が立ち上がっていたり、日本では有名なブランドでも実は海外のブランドだったりと不明確な部分もあるのですが、主にオンワード樫山やストライプインターナショナル、フランドルグループ、サンエー・インターナショナル系など、日本の大手アパレルグループのブランドが多く進出しているようです。
三井アウトレットパーク 台湾林口 オープンのインパクト
また、最近では台北中心部から車で約30分、桃園国際空港から車で約20分の距離に三井アウトレットパーク 台湾林口がオープンしました。ここでは日本の若者に人気のEvisu、B.C Stock、Snidel、Gelato Pique、Urban Research、United Arrowsも出店しています。
特にB.C Stock、Urban Research、United Arrowsは日本有数のセレクトショップとなっている為、扱うブランドが幅広く多岐に渡ります。日本国内の中小アパレルメーカーもお客様の手に触る機会となります。日本の流行ブランドが浸透していくことは間違いないものと思われます。
さらには2015年6月に運営を終了した三陽商会の BURBERRY BLUE LABEL、BURBERRY BLACK LABEL、高級婦人服のLEONARD は LEONARD SPORT など西欧ブランドながら日本独自で展開されているブランドも多くある為、台湾をはじめとしたアジア圏のお客様にも人気となる可能性が秘めています。
時間の問題となりそうですが、台湾のファッションマーケットに日本ブランドが浸透していくスピードが加速しそうです。このマーケットの流れに日本の「USED IN JAPAN 古着」を啓蒙していきたいと考えています。
弊社のストアで扱っているブランドは定価の95%OFF程度も多く、台湾で20,000円程度のお品が1,000円、500円となっているものも少なくありません。ヤフオクを通して購入することもファッションを楽しむ選択肢の一つであるとし信じています。
2016年3月20日 ファッション専門!オークション出品代行&ブランド買取 アントロワ